top of page
検索

あなたの会社にISOは本当に必要ですか?

  • 2025年12月8日
  • 読了時間: 4分

                                  2025年12月 8日


「実のところ、ISO(≒9001や13485)って意味あるんですかね?」

仕事をしていると、このようなご質問をいただくことが結構あります。


ご質問をされる方々は共通して、私(当社代表)だと「聞いちゃえ!ってスイッチが入る」とのことです。有難いことです。


私からお伝えすることは企業の状況またはご質問いただいた状況に応じて異なります。


私はコンサルティング以外にISOの認証審査も行っておりますが、場合によっては「継続するメリットが全くないのでしたら、やめてしまっても宜しいのではありませんか?維持に費用もかかりますし」とお伝えすることもあります。

意味がないことに貴重な資金を使っても、無駄以外の何物でもないですしね。



ISO9001、ISO13485それぞれの要求事項では、以下の記述があります。


☆ISO9001:2015 0.1項

【品質マネジメントシステムの採用は,パフォーマンス全体を改善し,持続可能な発展への取組みのための安定した基盤を提供するのに役立ち得る,組織の戦略上の決定である。】


☆ISO13485:2016 0.1項

【品質マネジメントシステムを採用することは,組織の戦略的な決定である。】


ポイントは、本文に入る前の「序文」の項目に記載されているということです。


規格要求事項はISO9001・13485共通して4章から開始されるため、「序文」は読み飛ばされがちです。

しかしながら、序文は要求事項を読み進めるための「前提条件」として、重要な概念が記載されております。


前提条件に関連することですから、ご質問自体は的を射ていると言えます。



もう一つのポイントは、「QMSの採用要否は組織の戦略上の決定」ということです。

つまり、現在運用している、または採用しようとしているISOの取り組みは、会社としての経営判断であるということです。経営判断ができる方々は、トップマネジメントですね。


ISO9001において、トップマネジメントには品質マネジメントシステムの有効性への説明責任が求められます。


ISO13485でもトップマネジメント自らが品質マネジメントシステムに関わり、責任を負うことが求められます。



では「戦略」とはどういうことでしょうか。

事例としては以下の状況があるかもしれません。


①業界としてISOへの準拠が求められる


②ISOに準拠することで組織の運営が有利に働く


③顧客から取引を行う条件としてISOの準拠が求められる



①についてはISOの取得が建設業における入札条件になっている場合や日本生殖補助医療標準化機関(JISART)の認定における品質管理基準が挙げられます。


②は医療機器の承認・認証時におけるQMS適合性調査が挙げられます。

QMS適合性調査とは、PMDAまたは登録認証機関が、医療機器(または体外診断用医薬品)の製造販売業者や登録製造所に対して、品質マネジメントシステム(QMS)に基づく製造管理・品質管理が適切に実施され、適正な品質の製品が製造されているかを確認するために行う調査のことです。


登録認証機関からISO13485の認証を取得した場合、QMS適合性調査が実地での調査ではなく、書面調査となる場合があります。

厚生労働省から「登録」を受けた認証機関から認証を取得することが肝要です。


引用:

厚生労働省「登録認証機関制度について」


③に関する事項としては、ISOを取引要件としていることです。特に大手企業では、自社の管理工数を軽減するという観点から取引先にISOへの準拠を求める場合があるようです。


共通して言えることは、「広告やマーケティングとして使用できる」、「何等かの軽減措置の恩恵が受けられる」、「売上に繋がる」等、ISOを取得する企業にとってのメリットがあるということです。


上記に該当せずとも、自社がISOの活動に前向きに取り組むことについては、不適合が減少する、文書化・教育訓練により組織としてのノウハウが蓄積する等のメリットがありそうです。


逆に言うと、メリットが「ない」と言い切れるのであれば、やめて良いかもしれません。


ISOの必要性に疑問を持たれましたら、今一度、トップマネジメントとともに「自社にとってのメリット」を見直してみても良いのではないでしょうか。


※この文章は当社代表が2025年11月にLinkedInで投稿した文章に加筆・修正したものです。

 Copyright © 2022 想創設計

bottom of page